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日本の未来の姿を想像してほしい。

時は2035年。すでに「超スマート社会」が実現している。

実世界のモノにソフトウェアが組み込まれてスマート化され、サイバー空間と高度に融合している。交通・金融・医療…、あらゆる社会システムが横断的に情報を共有しながら、個々のニーズに応じて様々なサービスを提供している。

2020年に大学受験に挑んだあなたは三十代。医学部を卒業してはや十年目を迎えている。

超スマート社会が訪れた未来の日本で医師としてキャリアを積んでいるあなたにとって、医学部で6年間学んだことは果たしてどのように役立っているのだろうか？

 

順天堂大学の未来に向けての取り組み

超スマート社会における医療の特徴として、他分野との情報共有により可能になるパーソナライズ医療と、予防医学がある。

従来医療機関で扱う血圧・心拍数・既往歴などといった直接体に関わる情報はもちろんのこと、生活習慣や趣味など、患者の生活のあらゆる側面がデータ化されて医師の手元に届く。より多面的な視点から患者と向き合える反面、医師側にはより幅広い見識が求められる。

そんな未来を見据えて、幅広い学問を修め、人とのつながりを大切にする教育を目指しているのが順天堂大学だ。

日本唯一の健康総合大学・大学院大学として、教育・研究・診療実践を通じて国際レベルでの人材育成に注力している。

 

新たな学問領域「スポートロジー」

順天堂大学は世界で初めて医学とスポーツを融合した新しい学問領域「Sportology（スポートロジー）」を創生した。

スポーツをキーワードとして、関連する様々な専門分野の深化と統合を目指す学際的な学問だ。

世界で活躍するトップアスリートを多く輩出し続けている順天堂大学ならではの試みとして、スポーツ科学・自然科学・社会科学などの横断的な知見を融合した基礎的研究を精力的に行い、選手たちを支えている。

 

すべての人に健康を

さらに、順天堂大学は、トップアスリートのみならず、すべての人を健康に導くスポーツ健康科学の研究の最先端をひた走っている。

スポーツに限らず体を動かすことによって、人々を健康にする、あるいは病気にならない体をつくる――これが順天堂大学のもっとも大きなコンセプトだ。

医学とはまた違った角度から人々の健康に関わりたい。この使命感が、今後超スマート社会においてますます数値化・情報化していく人の体を深く読み解くヘルス・プロフェッショナルを育てる。

 

世界的な健康社会の創生

「人在りて我在り、他を思いやり慈しむ心、これ即ち『仁』。」

順天堂大学の学是である。

医師としての知識と経験の根底には、多くの病める人たちを治してあげたいという心がある。今後人工知能技術がいくら発展しようとも、人の心だけは習得することができない。

人に対する慈しみの気持ちを育てる順天堂大学の教育は、グローバル社会においても人種や、国境や、宗教や価値観の違いを乗り越えて、より多くの人々の健康を支える原動力となる。

国連サミットで採択された持続可能な開発目標（SDGs）が掲げる17のグローバル目標のうち、３つめの健康と福祉に関する項目は「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」とあるが、順天堂大学ではすでにその取り組みが始まっている。

世界的な健康社会の創生に向けて、アスリートと疾患患者という両極の研究が融合した「Health Creation」という視点、そして「仁」の心を育む順天堂大学での学びは、きっとあなたの未来に大きな実りをもたらす。

 

先端医療の開拓者たれ

未来へのあゆみは待ったなしだ。超スマート社会への変貌はもうすでに始まっている。

スマートウォッチを身に着けていた男性が不慮の事故に遭遇するも、ウォッチから送信された情報が元となって一命をとりとめた話などは、すでに現実に起きている。

このように情報が社会のあり方を根底から変革していくなかで、数値化できないのは人の心。

スマートウォッチを身に着けていた人が事故に遭ったとき、どんな思いだったのか。どんな志を抱いて、どんな人生を思い描いているのか――。超スマート社会では、より人の心に寄り添える医師が必要とされている。

順天堂大学で得られる幅広い学際的な医療の知識と「仁」の心こそが、超スマート社会で活躍する医師にとって重要となってくる。そして、今、その道を歩み始めることが、15年後の未来の自分にとって、非常に重要となってくるだろう。


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参考文献：文部科学省 平成28年版科学技術白書