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【明日への扉】貝の輝きを極めた美の骨頂~100年色褪せない螺鈿・青貝塗~

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「螺鈿(らでん)」とは、漆器を彩る虹色の文様。


つややかな闇に七色の野鳥が舞い、龍の眼が鋭い光を放つ。貝の輝きを最大限に活かした漆の加飾技法だ。


その比類なき美しさは、富山県高岡市が誇る高岡漆器にも余すことなく表現されている。



高岡漆器の代表的な技法は青貝塗だ。あわびなどの貝の内側から採れる真珠層を紙のように薄く加工した「薄貝」を用いる。


薄貝は、薄ければ薄いほど真珠層の輝きを増し、漆の黒を透かして青く光る。その反面、非常にもろく、扱いが難しい。


極限の薄さにまで削った薄貝のかたちを整え、色付けし、貼り、漆で埋め込む一連の作業には、繊細かつ正確な技量に加えて揺るぎない集中力が不可欠だ。


螺鈿師・武蔵川剛嗣さんは、そんなギリギリの薄さが生み出す螺鈿の美しさを追求し続けている。



父、武蔵川義則氏は、100年以上続く螺鈿細工の家業を営む3代目。剛嗣さんは幼い頃から工房に出入りし、働く父の「カッコいい背中」を見ながら育ったという。


偉大な父の背中を追いかけて、34歳で伝統工芸士となった。そして今、妻であり、よきライバルでもある裕実さんと共に日々螺鈿の創作に励んでいる。


100年前に青貝塗を修得した曾祖父の技を受け継ぎ、100年後にも名を残すような作品を目指している剛嗣さんは、伝統工芸の光だ。そして、そんな剛嗣さんの仕事に打ち込む姿を、これからは剛嗣さんの息子が見守っていく――。


螺鈿細工が完成するまでの全工程を見られる機会はめったにない。華やかな高岡漆器に魂が吹き込まれる様子を、ぜひご覧いただきたい。

 

続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。



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Text by Discovery編集部

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