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【明日への扉】九谷焼 ろくろ師 絵付師(前編) 〜 細密な美 兄弟の絆 〜

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多彩な美を誇る九谷焼。赤・黄・紫・青(緑)・紺青の「九谷五彩」と言われる五つの色で、器の中に華やかな世界を描いてきた。


九谷焼は今からおよそ370年前、石川県九谷村(現在の加賀市)で誕生した。その時代に作られていた古九谷は色絵磁器の最高傑作と称され、隆盛を極めた。わずか50年ほどで消滅してしまったが、江戸時代後期に陶工たちが九谷焼を蘇らせた。以降様々な技法が誕生し、陶工の数だけ技法が存在すると言われている。



九谷焼発祥の地で、加賀赤絵の伝統を受け継ぐ加賀陶苑 芳岳工房 聖窯。


当主の山本芳岳(やまもと ほうがく)さんは、躍動感あふれる描写を赤だけで表現する。九谷焼を代表する技法の一つである赤絵(あかえ)は、緻密な線と幾千もの点が織りなす職人技の結晶だ。



その伝統を継承するのが、芳岳さんの後継者である山本浩二(やまもと こうじ)さんと秀平(しゅうへい)さんだ。兄の浩二さんはろくろ師として素地を滑らかに形づくり、弟の秀平さんが絵付師として赤絵を細やかに描く。



「赤絵の繊細さと器の薄さがミックスされれば、より綺麗に見えるんじゃないかと思って作っています」と浩二さんは話す。浩二さんが作る白素地は、シルクのようなしっとりとした質感に、一点の曇りもない透き通る白さ。「キャンバスが汚れているところに描きたいって思わないと思うので、なるべく真っ白な器にして次に渡したいっていう気持ちがあります」とも話してくれた。


そんな浩二さんが「自分にとって絶対に必要な存在」だと話すのは弟の秀平さんだ。



秀平さんは「いい形で焼き上がってきたら、それをどう活かして、さらに美しく見せるかが自分の役目」だと言う。最後まで愛情を込めて描くという信念を胸に、ふたりでひとつしかない作品を生み出し続けている。



兄弟の固い絆が生んだ器は「ボディーから絵付まですべてオリジナル。強みですね」と父・芳岳さんは言う。誰も作っていないもの、難しいことに挑戦していこう──。兄弟の技が九谷焼の美を織りなす。


後編では、先人が残した幻の技法・砡質手(ぎょくしつて)の謎に迫る。その再現を成功させた白砡描割(はくぎょくかきわり)とは、一体どのような技法なのだろうか?



続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。



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Text by Discovery編集部


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