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【明日への扉】黒羽藍染の青に魅せられて ~藍甕の神秘~

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青色がすうっと心の深いところまでしみこんでくるような、美しい藍の染物。


それは宇宙の広がりを思わせる奥ゆかしい青だったり、南国の珊瑚礁のような明るく澄んだ青だったりする。


「藍四十八色」と言われるほど、天然の藍染は色相豊かなのだそうだ。


栃木県大田原市に伝わる「黒羽藍染」は色の濃い紺染が特徴。紺地に白抜きの字や絵柄がよく映えて、キリリと端麗な印象を与える。


黒羽藍染紺屋の若き八代目、小沼雄大さんは、今は亡き先代が染め上げた暖簾を時折まぶしそうに見上げながら、その深い藍色を継承すべく藍甕(あいがめ)と向きあう日々を送っている。



幅10メートルの大作から子供用の小さな日用品まで、あらゆる布物を深い藍色に染め上げる雄大さんの指先もまた、藍色に染まっている。


黒羽藍染紺屋が創業したのは今から200年以上も昔のこと。黒羽が那珂川を介して江戸と結ばれていた時代に、江戸御用達の紺屋町として栄えた。


明治時代に日本を訪れた舶来の学者たちは、江戸の町に連なる藍の色彩に魅了され、その深い青色を「Japan Blue」と名付けたそうだ。名付けの由来ともなった江戸の暖簾のなかには、きっと初代黒羽藍染紺屋が染め上げたものもあっただろう。


藍の青は時代を超えても色褪せない。染料として使用することで、生地が丈夫になるともいう。防虫・防腐・抗菌などの効果もあるとされ、世界中の最も広い地域で、最も古くから用いられてきた植物染料といわれている。



しかし、本藍染は、ただ藍の葉をすりつぶして煮出せば色素を抽出できるほど単純ではない。まずもって色素が水に溶けない性質を持っている。さらに、空気に触れて酸化しなければ藍の色は出ない。


まっさらな布が藍色に染まるまでに、何人もの職人がそれぞれ藍と会話しながら最良のコンディションを引き出している。それだけ扱いがむずかしい染料なのだ。


「藍は生き物」だと小沼さんは話す。密着取材を経て明らかになったのは、200年以上の歴史を持つ伝統技法の妙だった――。


続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。

 

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Text by Discovery編集部

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